都市ガスの13Aと12Aの違いとは?都市ガスの種類の見分け方も解説

更新日:2026年8月31日
都市ガスのガスメーターと配管のイメージ

都市ガスの13Aと12Aの違いが分からず、ガス機器の購入や引っ越し時の確認で悩む方もいるでしょう。13Aと12Aは都市ガスの種類を表す規格であり、供給されるガスに適合した機器を使用する必要があります。

この記事では、13Aと12Aの違いやアルファベット・数字の意味、自宅のガス種類の見分け方、適合しないガス機器を使用するリスクについて解説します。安全にガス機器を利用するための基礎知識を確認しましょう。

この記事でわかること/解決できること

  • 戸建または分譲マンションに住むファミリー層の世帯主
  • 新居への入居や住み替えをきっかけに、都市ガス契約を検討している人
  • 光熱費の見直しや生活サービスの一括管理をしたい人
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目次

都市ガスとは?

都市ガスとは、道路の下に埋設された導管を通じて各家庭へ供給されるガスです。主成分には天然ガス(メタン)が使用されており、空気よりも軽い性質を持ちます。

供給エリアが都市部に限られる傾向にあるものの、ボンベの配送が不要なため、運搬コストが抑えられるのがメリットです。また、環境負荷が低いエネルギーとしても広く活用されています。

※参考:都市ガスとLPガスの違い|一般社団法人 日本ガス協会

都市ガスの「13A」と「12A」の違いとは?

都市ガスには「13A」や「12A」などいくつかの種類があります。ここからは、都市ガスの種類による違いや、アルファベットと数字の意味などを解説します。

アルファベットと数字の意味

都市ガスの名称に含まれる数字とアルファベットは、ガスの熱量や燃焼速度の区分を示すものです。

数字はガスが発する熱量の大きさを表しており、数字が大きいほど高熱量であることを意味します。一方、アルファベットは燃焼速度の区分を示しており、AからCまでの表記で分類され、Aは燃焼速度が遅い区分に該当します。そのため、13Aは12Aよりも熱量が高いガス種といえます。

※参考:都市ガスの種類・熱量・圧力・成分|東京ガス

現在普及しているのは「13A」

日本国内で利用されている都市ガスのうち、大半のエリアで採用されている種類が13Aです。以前は地域ごとにさまざまなガス種が使用されていましたが、機器の共通化や効率向上を目的に13Aへの統一が進められました。新規に販売されているガス器具の多くも、この規格に合わせた設計となっています。

※参考:社会を変えたLNG|東京ガス

一部地域では「12A」が使われ続けている

全国的に13Aへの移行が進められた一方で、一部の事業者や地域では12Aが供給されています。

既存の供給設備や導管の更新スケジュールなどの都合により、12Aのまま運用されているケースも存在するため、お住まいの地域で供給されているガス種を事前に把握しておくことが大切です。

※参考:事業者一覧|房総ガス協議会

「13A」の都市ガスが普及した背景

13Aの都市ガスが急速に普及した背景には、環境負荷の軽減と供給能力の向上が存在します。従来使用されていた石炭ガスや石油ガスと比較して、天然ガスを主成分とする13Aは二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しいエネルギー源として評価されました。

また、発熱量が高いため、同じガス量でより多くのエネルギーを供給できるようになり、導管網の輸送効率が大幅に改善されました。さらに、全国でガス機器の規格を標準化し、製造や流通のコストを抑える目的も、13Aの普及を後押ししました。

ガス機器とガス種が適合していない場合のリスク

ご家庭で使用しているガス機器と供給されているガス種が一致していない場合、非常に危険な事故につながる恐れがあるため注意が必要です。

ガス種に適合していない機器を使用すると不完全燃焼を起こし、目に見えない有害な一酸化炭素が発生する危険性があります。また、異常検知や不具合によって不意の火災や爆発事故を招く場合も考えられます。

さらに、正常に点火しなかったり機器自体が早期に故障したりする原因となるため、必ずガスの種類に合った機器を使用してください。

※参考:ガス機器とガスの種類|東京ガス

ガス機器が対応している都市ガスの種類の調べ方

ご家庭で使用しているガス機器がどの都市ガスに対応しているかは、機器本体に貼り付けられている銘板シールで確認できます。銘板シールには「都市ガス用12A・13A」といった形式で、使用可能なガス種が明記されています。

シールが見当たらない場合は、製品の取扱説明書や保証書を確認するか、本体に刻印された型番から製造メーカーの公式サイトで調べる方法が確実です。

※参考:ガス機器とガスの種類|東京ガス

「12A」と「13A」を併用できるガス機器も多い

現在市場で製造・販売されている主要な都市ガス機器のなかには、「12A・13A共用」として設計されている製品も多くあります。これらのガス機器は内部構造が双方の規格に対応しているため、12Aと13Aのどちらの都市ガスが供給されている地域であっても、そのまま使用することが可能です。

ただし、片方の規格にしか対応していない場合もあるため、使用前に規格の表示を確かめることが大切です。

※参考:ガス機器のステッカーに「都市ガス用12A・13A両用」と書いてあるが東京ガスでも使用できるか知りたい。|東京ガス

引っ越し先にガス機器を持ち込む場合の注意点

引っ越し先で手持ちのガス機器を持ち込む場合は、安全に使用するため以下の2つのポイントに注意しましょう。

その地域で使用されているガスの種類を確認する

引っ越し先で使用されているガスの種類は、ガスの開栓手続きを行う前に必ず調べましょう。地域によっては都市ガスの供給エリアに含まれておらず、プロパンガスが使用されている場合もあります。

また、都市ガスの供給エリアでは一般的に13Aが普及しているものの、一部地域では12Aが供給されているケースも存在します。事故を未然に防ぐため、使用されているガスの種類を必ず確認してください。

ガスの種類の確認方法としては、入居時の契約書類で確認する、ガス事業者に問い合わせるといった手段が挙げられます。

都市ガスの種類が合わないときは調整作業が必要

お住まいの地域で供給されている都市ガスと所有しているガス機器の規格が適合しない場合は、部品の交換や調整作業が必要となります。

ガス事業者に連絡して作業を依頼すると、器具のノズルや部品を交換・調整できる場合があります。無理に使用を続けると故障や安全上の問題につながるため、必ず専門業者による適切な調整を受けてください。

都市ガスのメリット・デメリット

現在プロパンガスを使用している人で、都市ガスへの切り替えを希望している場合はメリット・デメリットをそれぞれ把握しておく必要があります。

メリット

都市ガスを利用するおもなメリットは、月々の光熱費を低く抑えやすい点です。プロパンガスと比較して基本料金や従量単価が安価に設定されているケースが多く、家計の負担軽減につながります。

また、道路下の導管を通じて供給されるため、プロパンガスのようなボンベの交換作業や、配送状況による供給への影響を心配する必要がありません。供給設備の維持管理や災害時の復旧対策が講じられているため、安定したエネルギー供給が期待できます。

さらに、都市ガスの主成分である天然ガスは、石炭や石油と比べて燃焼時の二酸化炭素排出量が少ないとされ、環境負荷の低減に貢献します。

※参考:都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違いは? それぞれの料金例やメリットなども解説|東京ガス

デメリット

都市ガスを導入・利用する際のデメリットとしては、初期費用や導入工事の手間が挙げられます。プロパンガスから切り替える場合、道路下のガス導管から敷地内への引き込み配管工事が必要となり、工事費用や期間がかかります。

また、都市ガスは導管が整備された地域で利用できるため、山間部や一部の地域では利用できないケースが存在します。さらに、地震などで地下の導管が被害を受けた際、プロパンガスと比較して復旧に時間がかかる可能性がある点も注意が必要です。

※参考:災害に強い|日本LPガス協会

プロパンガスから都市ガスに切り替える方法

プロパンガスから都市ガスへ切り替えたい場合は、まずはじめに対象地域が都市ガスの供給区域に含まれているかを確認しましょう。

都市ガスの供給区域内であれば都市ガス事業者に相談し、配管の引き込み工事に関する現地調査や見積もりを依頼します。その後、道路下のガス導管から敷地内へガス管を引き込む工事を行います。あわせて、現在使用しているガス機器が都市ガスに対応しているかを確認し、必要に応じて部品交換や調整、機器の買い替えを行います。

ただし、賃貸住宅では、入居者の判断だけでガス設備を変更することはできません。ガス管の引き込み工事や設備変更には建物オーナーや管理会社の承諾が必要です。工事費用の負担や建物全体の設備仕様などの理由により、都市ガスへの切り替えが難しい場合もあります。賃貸住宅で切り替えを希望する場合は、まず管理会社や大家さんへ相談しましょう。

まとめ

都市ガスには、13Aや12Aなどの種類があり、発熱量や燃焼性の基準が異なります。現在は13Aが主流ですが、地域や都市ガス事業者によっては、12Aなどの種類が使用されている場合もあります。

ガスの種類に合っていないガス機器を使用すると、不完全燃焼による一酸化炭素中毒や火災などの重大な事故につながる恐れがあるため、十分注意が必要です。特に、引っ越し先に自分で所有するガス機器を持ち込む際や、機器を買い替える際は、供給されているガスの種類と機器の適合表示を事前に確認しましょう。

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