一人暮らしのガス料金はどのくらい?都市ガス・プロパンガスの料金を比較
一人暮らしではガス料金がどの程度かかるものなのか、自宅のガス料金は平均よりも高いのか気になる人は多いでしょう。本記事では、一人暮らしの平均的なガス料金を、ガスの種類(都市ガス・プロパンガス)や季節別に比較します。都市ガスよりもプロパンガスが高くなりやすい理由や、ガス料金の節約術も解説するので参考にしてください。
この記事でわかること/解決できること
- 戸建または分譲マンションに住むファミリー層の世帯主
- 新居への入居や住み替えをきっかけに、都市ガス契約を検討している人
- 光熱費の見直しや生活サービスの一括管理をしたい人
目次
ガス料金の基本的な仕組みと計算方法
毎月のガス料金は、利用量にかかわらず毎月一定額を支払う「基本料金」と、ガスの使用量に応じて計算される「従量料金」を合算して計算する「二部料金制」が一般的です。
従量料金は「単位料金(1立方メートルあたりの単価)×ガス使用量」で算出されます。この単位料金には、原料費の変動に合わせて毎月調整される仕組み(原料費調整制度)が導入されているため、使用量が同じであっても月によって料金が微変動することがあります。
※参考:ガス料金の計算方法|東京ガス
※参考:ガスの原料費調整制度について|資源エネルギー庁
都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリット
住宅で使用するガスの種類には、都市ガスとプロパンガスの2つがあります。それぞれのメリット・デメリットは、以下の通りです。
都市ガスのメリット・デメリット
都市ガスの最大のメリットは、月々の基本料金や従量単価が安く設定されていることが多く、一人暮らしの固定費を抑えやすい点です。地中の配管から自動供給されるため、ボンベの保管スペースも必要ありません。
一方、都市ガスは供給エリアが都市部やその周辺に限られる点がデメリットです。また、地震などの大規模な災害が発生した際、地中の広大な配管網に被害が出ると原因の特定や修復に時間がかかり、プロパンガスに比べて復旧までに多くの日数を要する傾向があります。
プロパンガスのメリット・デメリット
プロパンガスは、災害時の復旧が極めて早い点がメリットです。各家庭に個別のボンベを設置して独立したインフラを築いているため、配管の安全さえ確認できれば震災後もすぐに使用を再開できます。また、日本全国どの地域でも利用できる点も強みです。
一方、デメリットは、都市ガスに比べて料金が高くなりやすい点です。プロパンガスはガス会社による価格差が激しく、契約先によっては家計の負担になりやすい傾向があります。
一人暮らしのガス料金はどのくらい?
一人暮らしにおける毎月のガス料金の目安と、ガス種や地域、季節による料金の変動について解説します。
都市ガスとプロパンガスによる違い
まずは、一人暮らしのガス料金の平均額を、都市ガスの場合とプロパンガスの場合とでそれぞれ解説します。
例として、代表的な都市ガスである東京ガスと、東京都におけるプロパンガスの平均額を比較しました。なお、一人暮らしにおけるガスの消費量は5〜10立方メートルとして考えます。
都市ガスの場合
東京ガスのガス料金表(東京地区等)によると、1か月のガス使用量が20立方メートルまでの場合、基本料金は759円、基準単位料金は145.31円です。つまり、ガスの消費量が5立方メートルまたは10立方メートルの場合のガス料金は以下の通りです。
| ガスの使用量 | |
|---|---|
| 5立方メートル | 約1,486円 |
| 10立方メートル | 約2,212円 |
※参考:ガス料金表|東京ガス
プロパンガスの場合
一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センターによると、2026年4月の関東地方におけるプロパンガスの平均額は以下の通りです。
| ガスの使用量 | |
|---|---|
| 5立方メートル | 5,334円 |
| 10立方メートル | 8,668円 |
※参考:一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報(偶数月調査)|一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センター
地域別・ガス料金の平均
ガス料金の平均額は、お住まいの地域(エリア)の気候や各ガス会社の基本料金の設定によっても異なります。一般的に、冬の寒さが厳しい北海道や東北、北陸地方、そして人口密度に対してガス管の敷設コストがかさむ地域では、基本料金や単位料金が高めに設定される傾向があります。
総務省の家計調査2025によると、地域別の単身者世帯におけるガス料金の平均額は以下の通りです。
| 北海道・東北地方 | 3,402円 |
| 関東地方 | 2,873円 |
| 北陸・東海地方 | 3,143円 |
| 近畿地方 | 3,246円 |
| 中国・四国地方 | 2,391円 |
| 九州・沖縄地方 | 2,982円 |
※参考:家計調査2025|総務省
季節別・ガス料金の平均
ガス料金は季節によって変動し、特に冬場は高くなります。総務省の家計調査2025によると、四半期ごとの単身者世帯におけるガス料金の平均額は以下の通りです。
| 1〜3月期 | 3,941円 |
| 4〜6月期 | 3,286円 |
| 7〜9月期 | 2,048円 |
| 10〜12月期 | 2,421円 |
※参考:家計調査2025|総務省
これには、冬場は外気温の低下に伴って水道の水温が著しく下がるため、設定温度までお湯を沸かす際により多くのガスエネルギー(火力)が必要になることや、お風呂を湯船にためる回数が増えることが関係しています。
プロパンガスの料金が高くなりやすい理由
プロパンガスが高いおもな理由は、インフラの供給体制にあります。地中配管で自動供給される都市ガスとは異なり、プロパンガスは各家庭へボンベをトラックで配送し、人の手で交換しなければなりません。そのため、配送費や人件費などの流通コストが「従量料金」に大きく上乗せされます。
また、賃貸物件では配管や給湯器の初期工事費用を月々のガス料金から回収する契約(無償配管)が結ばれているケースが多いことも、一人暮らしの料金が高騰する原因となっていました。
しかし、こうした不透明な料金構造を是正するため、2024年7月にはプロパンガス業者による設備の無償貸与が、2025年4月にはガス料金への消費設備費用の上乗せが禁止されました。
※参考:LPガス料金の表示・計上方法に関する新しいルールを施行しました|経済産業省
一人暮らしのガス料金を節約する方法
一人暮らしのガス料金が平均よりも高い場合は、以下のような方法を試してみるのがおすすめです。
ガスの使い方を見直す
一人暮らしのガス料金を効率的に減らすには、まず日々のガスの使い方を見直すことが大切です。
お風呂でのガスの節約方法
お風呂は家庭内のガス消費量の多くを占めるため、節約効果が出やすい場所です。例えば、シャワーを出す時間を一日1分短縮するだけでも、ガス料金の節約効果を期待できます。
また、お湯の設定温度を下げると、お湯を沸かすためのエネルギーを減らせるためガス料金の節約につながります。夏場など比較的暖かい季節であれば、湯船にお湯を張る回数を減らし、シャワーで済ませる日を作ることも効果的です。
キッチンでのガスの節約方法
ガス料金を節約するためには、調理時のガスの使い方を工夫することも大切です。
例えば、鍋を火にかける際は、炎が鍋底からはみ出さないように火力を調節しましょう。炎が底からはみ出ると、熱が周囲の空気に逃げてしまい余計なエネルギーを消費してしまいます。
また、熱効率を高めるために、鍋の底についた水滴は拭き取ってから火にかけましょう。落とし蓋や鍋蓋を活用して熱を逃がさない、電子レンジを活用するなどの一手間も重要です。
暖房機器のガスの節約方法
冬場にガスファンヒーターなどのガス暖房器具を使用する場合は、設定温度に注意しましょう。部屋が暖まったあとは設定温度を1度下げるだけでガス代を5〜10%削減できるため、ガス料金の節約につながります。
また、窓に厚手のカーテンをかけて外からの冷気を遮断したり、サーキュレーターを併用して天井付近にたまりがちな暖かい空気を足元へ循環させたりすると、ガスを過剰に消費することなく快適な温度を維持できます。
給湯器を交換する
古い給湯器を使い続けている場合は、熱効率の高い最新の省エネ型給湯器(エコジョーズなど)に交換すると、ガス代を約13%削減できます。例えばエコジョーズは、従来捨てるだけだった排気熱を再利用してお湯を温めるため、少ないガス量で効率よく給湯が可能です。
一人暮らしの賃貸物件では自己判断での交換はできませんが、もし機器が故障して大家さんの負担で交換してもらえる機会があれば、省エネ型を相談してみる価値はあります。
ガスの料金プランを変更する
ガス会社によっては、電気とガスを同じ会社でまとめて契約する割引プランや、冬場にガス床暖房やガスファンヒーターを多く使う人向けの暖房特約プランなどが用意されていることがあります。
自分のライフスタイルや使用する機器に最適なプランを選ぶことで、毎月のガス料金を根本から抑えられます。
ガス会社を変更する
ガス料金の高さにお悩みの場合は、ガス会社の乗り換えも検討しましょう。
現在は都市ガス、プロパンガスともに自由化されており、利用者が自由にガス会社を選ぶことができます。特に、都市ガスの場合は、新電力会社や他業種から参入した「新ガス会社」が競合しており、従来の基本料金や従量単価よりも割安な価格設定を行っているケースが多く見られます。
現在の利用明細をもとに各社のシミュレーションサイトで比較し、より基本料金や単価が安い会社へ切り替えるのがおすすめです。
賃貸物件でもガス会社の変更は可能?
賃貸マンションやアパートの場合、入居者が個人の判断だけでガス会社を変更することは難しい可能性があります。賃貸物件のガス会社は、建物全体の一括契約として大家や管理会社が決定しているためです。
特に、プロパンガス物件では、配管設備などの初期費用をガス会社が肩代わりしている背景があり、個別の変更は認められないケースが大半です。ただし、大家や管理会社との交渉次第では、変更が認められる可能性はあります。
一方、都市ガスの物件で「各部屋ごとに直接ガス会社と個別契約を結んでいる」という状態であれば、基本的には入居者自身でガス会社を切り替えられます。
※参考:ガス小売全面自由化の経緯などについて|一般社団法人 日本ガス協会
※参考:問21.賃貸住宅(戸建住宅を含む)に住んでいるのですが、新規参入のガス小売事業者からガスを買うことはできますか。|電力・ガス取引監視等委員会
まとめ
一人暮らしのガス料金は、ガスの種類(都市ガス・プロパンガス)や季節、地域によって異なります。平均よりもガス料金が高い場合は、家庭内でのガスの使い方を見直すとともに、料金プランやガス会社の変更も検討しましょう。
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