都市ガスのガスコンロはどう選ぶ?注意点やプロパンガスとの違いも解説
都市ガス用のガスコンロを購入する際に、選び方やプロパンガスとの違いが分からず、困っている人も多いのでしょう。この記事では、都市ガスの成分や料金などプロパンガスとの違いに加えて、自宅のガス種の確認方法を解説します。
サイズや安全機能といったガスコンロの選び方のポイントや交換時の注意点、長く安全に使用するコツも解説するので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること/解決できること
- 戸建または分譲マンションに住むファミリー層の世帯主
- 新居への入居や住み替えをきっかけに、都市ガス契約を検討している人
- 光熱費の見直しや生活サービスの一括管理をしたい人
目次
都市ガスとは?プロパンガスとの4つの違い
都市ガスとプロパンガスは一見すると同じように思えますが、原料や供給方法などに大きな違いがあります。
成分の違い
都市ガスとプロパンガスは、使用されている主成分が異なります。都市ガスは天然ガス(LNG)をおもな原料としており、メタンが主成分です。プロパンガスは液化石油ガス(LPG)を原料とし、プロパンやブタンを主成分とします。成分の違いにより、ガスの比重や発生する熱量にも大きな差が生まれます。
供給方法の違い
お客さまの自宅までガスを届けるインフラの仕組みにも違いがあります。都市ガスは、ガス工場から道路の地中に埋設されたガス導管網を通じて、各家庭へ自動的に供給される仕組みです。
プロパンガスは、各家庭の敷地内に専用のガスボンベを設置し、配送車で定期的に交換・補充を行うことで供給します。
供給範囲の違い
インフラ設備の特性上、それぞれのガスを利用できるエリアが異なります。都市ガスは地中にガス導管を敷設する必要があるため、人口が密集している都市部やその周辺地域を中心に普及しています。
一方のプロパンガスはボンベを車で配送できるため、導管の有無に左右されず、日本全国のあらゆる地域で利用可能です。
料金設定の違い
毎月かかる料金や市場の仕組みにも違いがあります。まず、都市ガスは従来の規制料金に沿って設定しているガス会社が多く、比較的安価な料金が維持されています。年単位で見ると、料金を抑えやすいのが特徴です。
対してプロパンガスは自由料金制が導入されており、会社が料金を自由に設定できます。契約後でも値上げされることがあり、都市ガスよりも料金が高くなる傾向があります。
自宅のガスコンロの種類を確認する方法
現在使用している機器やこれから購入する製品のガス種は、本体のラベルやホースの色、メーターの表示で簡単に判別できます。据え置き型のガステーブルであれば、本体の側面や電池ケースの蓋の裏側に貼られている型式ラベルを確認してください。
そこに「都市ガス用」または「12A・13A」と記載されていれば都市ガス用です。また、接続されているゴムホース(ゴム管)の色が淡い緑色(白色・ベージュ系)であれば都市ガス用、オレンジ色であればプロパンガス用というように、色でも見分けられます。
※参考:日本産業標準調査会(JISC)|JIS検索(JIS S 2146)
※参考:一般社団法人日本ガス石油機器工業会・ガスホース(ゴム管)の選び方
都市ガス用ガスコンロの選び方
続いて、キッチンの環境や日々の調理スタイルに合ったガスコンロの選び方を解説します。
都市ガス対応モデルか確認する
ガスコンロは都市ガス用とプロパンガス(LPガス)用で内部の構造が異なるため、使用するガスの種類に対応した製品を選ぶ必要があります。外見が同じでも互換性はなく、都市ガス用コンロをプロパンガスで使用したり、その逆で使用したりすることはできません。
購入前には、自宅のガス種が「都市ガス(12A・13Aなど)」か「プロパンガス(LPガス)」かを確認し、対応するガスコンロを選びましょう。誤ったガス種の機器を使用すると、不完全燃焼や火災などの事故につながるおそれがあります。
設置場所に合ったサイズで選ぶ
ガスコンロを選ぶ際は、設置スペースの寸法を正確に計測することが不可欠です。据え置き型のガステーブルには、標準幅の約59cmとコンパクト幅の約56cmの2種類があります。また、システムキッチンにはめ込むビルトインコンロの場合は、天板の横幅が60cmか75cmのどちらであるかを確認して適合するものを選びましょう。
調理スタイルに合わせた機能を選ぶ
料理をより手軽に楽しむためには、搭載されている調理サポート機能に注目します。最近のモデルには、設定した温度を自動でキープする油温調節機能や、お湯が沸騰すると自動で消火する湯沸かし機能、タイマー機能などが充実しています。また、魚焼きグリルが水無しで両面綺麗に焼けるタイプかどうかも比較のポイントです。
掃除のしやすさで選ぶ
日々のお手入れを楽にするためには、天板(トッププレート)の素材や構造をチェックします。表面が平らなガラストップやパールクリスタル、ホーロー素材は、油汚れがついてもサッと拭き取るだけで綺麗な天板を維持できます。
また、バーナーの周りに隙間がない「シールドトップ構造」を採用した製品もおすすめです。内部への煮こぼれの侵入を徹底的に防げます。
デザイン性で選ぶ
キッチンの雰囲気を左右するデザインやカラーバリエーションの美しさも重要です。かつてのガスコンロは黒やグレーが主流でしたが、現在はホワイト、シルバー、パステルカラーなど豊富な天板色が揃っています。
キッチンの扉や壁の色、インテリアのテイストに合わせて好みのカラーを選ぶことで、毎日の調理時間がより楽しくなります。
省エネ機能で選ぶ
毎月の光熱費を抑えたい場合は、優れた省エネ性能を持つバーナーを搭載した機種がおすすめです。炎が外側に広がらずに鍋の底へ集中して当たる「内炎式バーナー」や高効率の「エコバーナー」を採用した製品であれば、熱のロスを最小限に防げます。無駄なガスの消費量をカットできるため、日々の料理を効率的に行えて経済的です。
安全機能で選ぶ
現在のガスコンロには、全てのバーナーに安全センサー(Siセンサー)の搭載が義務付けられています。具体的には、鍋の底の温度を検知して油の自然発火を防ぐ「調理油過熱防止装置」や、風や煮こぼれで火が消えた際にガスを自動で止める「立消え安全装置」があります。
また、万が一の消し忘れに対応する自動消火機能もあるため、高齢の人や子どもがいる家庭でも安心です。
※参考:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)・ガスこんろの安全センサー(Siセンサー)について
都市ガス用ガスコンロを長く安全に使用するためのポイント
適切なメンテナンスを行い、日頃から機器の状態を意識することで、ガスコンロの事故を防いで長持ちさせられます。
定期的に掃除をする
バーナーキャップの目詰まりや天板の油汚れは、不完全燃焼や点火不良を引き起こす原因になります。目詰まりを防ぐために、ワイヤーブラシなどで定期的にバーナーの穴を掃除してください。
また、煮こぼれや油汚れを放置すると頑固な焦げ付きとなり、センサーの誤作動を招くリスクもあるため、使用後は拭き取る習慣が大切です。
異常な臭いや不具合を放置しない
使用中にガスの臭いがしたり、炎の色が普段の青色ではなく「赤色や黄色」の状態で燃え続けたりする場合は放置してはいけません。炎の色が変化しているときは、酸素不足による不完全燃焼を起こしているサインです。
そのまま使用を続けると一酸化炭素中毒に繋がる恐れがあるため、ただちに使用を中止し、換気を行って修理を依頼してください。
部品交換や買い替えの目安を知る
家庭用ガスコンロの設計上の標準使用期間(製品寿命)は、約10年が目安です。長期間使用を続けると、内部部品の経年劣化により安全装置が正常に作動しなくなる恐れがあります。点火しにくくなったり、使用中に火が途中で消えたりするなどの兆候が見られる場合は、部品交換だけでなく本体の買い替えを検討してください。
※参考:一般社団法人日本ガス石油機器工業会|長期使用製品安全表示制度について
※参考:消費者庁|長期使用の家電製品やガス機器などの経年劣化による事故防止
都市ガス用ガスコンロを交換するときの注意点
続いては、コンロの交換時におけるトラブルや設置不良を防ぐために、事前に把握しておくべき注意点を解説します。
ガスの種類を間違えないように注意する
買い替え時に最も注意すべきなのは、都市ガス(12A・13A)とプロパンガス(LPG)の適合を間違えないようにすることです。
種類の異なるコンロを誤って接続して使用した場合、大きな炎が上がって火災になったり、不完全燃焼による一酸化炭素中毒を引き起こしたりして非常に危険です。必ず購入前に自宅のガス種と製品仕様を確認してください。
ガステーブルの場合はホースの長さと接続方法を確認する
据え置き型のガステーブルを自分で設置する場合、ガス管と本体を繋ぐゴムホース(ガスホース)の準備が必要です。ホースの長さは、設置場所からガス栓まで無理なく届き、たるみすぎない適切な長さを測ってカットします。
また、都市ガス用のソケット(カチットなど)の形状が、自宅のガス栓のタイプと一致しているかどうかも確認しましょう。
十分な設置スペースを確保する
新しいコンロが周囲の壁や家具と適切な距離(離隔距離)を保てるスペースがあるか確認します。特にガスコンロのトッププレート左右や後方が壁に近すぎると、壁の内部が長年の熱で炭化し、火災を引き起こす原因(低温着火)になります。
製品の説明書に記載されている規定の防熱空間が確保できるか、事前の寸法確認が必要です。
不安な場合は専門業者へ依頼する
据え置き型のガステーブルは自分で設置可能ですが、ビルトインコンロの交換には専門の資格が必要なため、必ず業者へ依頼しましょう。
また、据え置き型であってもガス栓の形状が古かったり、ガスホースの確実な接続や漏洩確認に少しでも不安を感じたりする場合は、専門の業者に依頼するのが最も安全で確実な方法です。
※参考:一般財団法人日本ガス機器検査協会(JIA)|ガス機器設置資格等一覧
プロパンガスから都市ガスに切り替えるには?
プロパンガスから都市ガスへの切り替えは、建物の条件や所有形態によって可否が異なります。持ち家では切り替え工事を検討できますが、賃貸住宅では管理会社や大家の承諾が必要となり、入居者の判断だけで変更することは基本的にできません。
切り替え可能かどうか確認する
都市ガスへ切り替えるためには、自宅の前や近くの公道に都市ガスの本支管(ガス導管)が埋設されているかの確認が必要です。都市ガスは供給エリアが限られているため、対応地域外では利用できません。
また、賃貸住宅では設備の変更は建物の所有者が判断するため、切り替えを希望する場合は管理会社や大家へ相談する必要があります。持ち家の場合は、地域の都市ガス会社へ問い合わせて、ガスを引き込めるかどうかを確認しましょう。
都市ガス会社に契約と工事を依頼する
持ち家で都市ガスへの切り替えが可能な場合は、都市ガス会社へ見積もりと工事を依頼します。本管から宅内への引き込み工事や建物内の配管工事が必要となり、工事費用が発生します。
また、プロパンガス用のコンロや給湯器は、そのままでは都市ガスで使用できません。都市ガス対応機器への買い替えや、機種によっては部品交換などの改造が必要です。
まとめ
都市ガス用のガスコンロを選ぶ際は、プロパンガスとの違いを理解し、自宅のガスに対応した機種を選ぶことが大切です。また、ガスコンロは約10年が交換の目安とされているため、不具合が見られる場合は早めの点検・買い替えを検討しましょう。
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