アパートでガス代が高くなる理由は?節約する方法についても解説

更新日:2026年8月12日
アパートのキッチンにあるガスコンロのイメージ

「アパートに引っ越してから急にガス代が高くなった」と悩む人は少なくありません。賃貸住宅のガス代が高くなる背景には、ガスの種類や料金制度といった特有の理由があります。この記事では、アパートのガス代の目安や具体的な節約方法、料金交渉の手順まで詳しく解説します。

この記事でわかること/解決できること

  • 戸建または分譲マンションに住むファミリー層の世帯主
  • 新居への入居や住み替えをきっかけに、都市ガス契約を検討している人
  • 光熱費の見直しや生活サービスの一括管理をしたい人
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目次

賃貸住宅でガス代が高くなる理由

アパートやマンションなどの賃貸住宅へ入居した後に、毎月のガス代の高さに驚く人は多いです。ここでは賃貸住宅でガス代が高くなる理由を解説します。

ガスの種類を自由に選べないため

賃貸住宅では、入居者が自身の意思でガスの種類を選択することはできません。物件全体で都市ガスかプロパンガスのどちらを使用するかが、あらかじめ決められているためです。

アパートの構造や大家の意向によって決定されており、入居後にお客さまの都合だけで変更することは不可能です。そのため、比較的料金が高額になりやすいプロパンガスの物件に契約した場合は、その料金を受け入れる必要があります。

プロパンガスは自由料金制のため

都市ガスの料金が国や自治体の規制を受けてきた一方、プロパンガスの料金は各ガス会社が独自に価格を設定できる自由料金制となっています。

各会社が経営コストや利益を考慮して基本料金や従量単価を決めるため、市場の競争原理が働きにくい賃貸住宅では価格が高めに維持されやすい傾向があります。そのため、同じ地域であっても会社によって料金に大きな差が生じます。

設備費用がガス代に上乗せされている可能性があるため

アパートの建築時、初期費用を抑えたい大家の負担を減らすために、プロパンガス会社が配管工事費用や給湯器などの設備費用を無償で肩代わりする慣行が存在します。

この肩代わりされた初期費用は、入居後に毎月支払うガス代の基本料金や従量単価に上乗せされる形で、お客さまへ請求される仕組みです。そのため、設備貸与の費用が回収し終わるまで、長期にわたり割高なガス代を支払い続けることになります。

※参考:LPガスの取引適正化について|資源エネルギー庁

アパートのガス代の目安

アパートで暮らすにあたり、毎月のガス代が平均してどのくらいかかるのかを知ることは、固定費を見直すための第一歩となります。世帯人数や使用するガスの種類によって、目安となる金額は大きく異なります。

1人暮らしのガス代の平均額

1人暮らしにおける1か月あたりの平均ガス代は、2,999円が一般的な目安となります。ただし、この金額は季節や使用するガスの種類によって大きく変動します。

特に水温の低下に加えて暖房器具を使用することも重なり、冬(1〜3月)のガス代は夏(7〜9月)の約2倍になることもあります。自炊の頻度やお風呂に浸かる回数によっても左右されます。

参考:家計調査2025|総務省

都市ガスとプロパンガスの料金差

都市ガスとプロパンガスには明確な料金の格差が存在します。一般的にプロパンガスの基本料金や従量単価は、都市ガスに比べて約1.8〜2倍高く設定されているケースが多い傾向にあります。

これは、都市ガスが地中の配管を通じて各家庭へ自動で供給されるのに対し、プロパンガスは人の手によって各アパートへ定期的にボンベを配送・交換する必要があるためです。配送人件費や車両維持費がガス代へ反映される構造上、料金の差が生まれます。

アパートのガス代を節約する方法

アパートでのガス代を抑えるためには、日々の生活習慣を見直すことが効果的です。特にガスの消費量が多いお風呂やキッチン、暖房器具の使い方を工夫することで、無理なく光熱費を削減できます。

お風呂の湯量や追い焚き回数を減らす

ガスの消費量を抑えるためには、最もガスを使用するお風呂の習慣を見直すことが重要です。浴槽に張るお湯の量を10リットルから20リットル程度少なめに設定するだけで、毎日のガス代を確実に削減できます。

また、お湯が冷める前に続けて入浴し、追い焚きの回数を減らすことも効果的です。シャワーを出す時間を1分短縮するだけでも節約につながるため、こまめに止める意識が求められます。

キッチンでの火の使用時間を減らす

調理時の火の使い方を工夫することでも、ガス代の節約が可能です。火力を鍋の底からはみ出さない中火に調整すると、熱効率が良くなり無駄なガスの消費を防げます。

また、熱伝導率の高いフライパンを使用したり、落とし蓋や鍋蓋を活用して加熱時間を短縮したりする方法も有効です。野菜の下ゆでに電子レンジを利用すれば、ガスを使う時間そのものを大幅に減らせます。

ガス暖房の使い方を見直す

ガスファンヒーターなどの暖房器具は部屋を素早く温める特性がありますが、長時間の連続使用はガス代が高くなる要因となります。

設定温度を1度下げるだけでガス代を5〜10%削減できるほか、タイマー機能を活用して必要な時間だけ稼働させるなどの対策が有効です。さらに、定期的にフィルターを掃除して運転効率を維持することや、厚手のカーテンを閉めて外の冷気を遮断し、室内の暖かい空気を逃がさない工夫も求められます。

アパートのガス代を料金交渉で下げる方法

プロパンガスを使用しているアパートの場合、ガス会社との交渉によって料金が引き下げられるケースがあります。

プロパンガス会社に値下げ交渉をする

プロパンガスは自由料金制であるため、料金の交渉を行う余地があります。ただし、何の根拠もなく値下げを求めても応じてもらえる可能性は低いです。

住んでいる地域のガス代の平均相場を事前に調査し、自身の支払っている料金がどれほど割高であるかを具体的な数値で提示する必要があります。他社への切り替えを視野に入れている姿勢を示すことで、交渉が有利に進みやすくなります。

交渉の下準備をする

料金交渉を始める前には、毎月の検針票を用意して基本料金と従量単価を正確に把握します。石油情報センターなどの公的機関が公表している地域の平均価格と比較し、適正水準との差額を算出してください。

また、同じアパートの他の入居者と情報交換を行い、建物全体で料金が高い傾向にあるかを確認することも有効です。

アパートでガス会社を変更することはできる?

入居者個人の判断だけで、アパートのガス会社を自由に変更することはできません。賃貸物件におけるガス契約には、所有者である大家の権限が深く関わっているためです。

大家の了承があれば変更は可能

アパート全体のガス会社を変更するためには、物件の所有者である大家や管理会社の承諾を得ることが必須条件となります。

プロパンガス会社は建物全体で一括契約されていることが多いため、大家が料金の高さやサービスの質に問題を感じて変更に同意すれば、切り替えの手続きが進められます。家賃の滞納がないなど、信頼関係が構築されている状態で相談することが大切です。

法的には可能だが現実のハードルは高い

個人の専有部分におけるガス会社の切り替えは法的には禁止されていませんが、現実的な実現性は極めて低いです。ガス会社を変更する際には、建物の配管工事やガスメーターの交換が必要となり、これらは全て大家の所有物であるためです。

また、大家が既存のガス会社から貸与されている設備の違約金が発生する場合もあり、入居者1人の要望のために大家がそのリスクを負うことは困難です。

次の物件選びでガス代を抑えるためのポイント

引っ越しを予定している場合は、物件選びの段階からガス代を抑えるための条件を意識することが大切です。入居後の固定費を大幅に削減するための選択肢が存在します。

都市ガスの物件を選ぶ

毎月の固定費を確実に抑えたい場合は、都市ガスが供給されているアパートを選ぶことが推奨されます。都市ガスは料金プランが明確でプロパンガスよりも割安に設定されているためです。

物件の募集要項にある「敷地内都市ガス」などの表記を必ず確認してください。構造上、初期のガス代を低く抑えるための有効な選択肢となります。

内見時にガスの種類・料金を確認する

物件の立地や間取りだけでなく、内見の段階でガスの種類を不動産会社の担当者へ直接確認することが重要です。プロパンガス物件である場合は、基本料金や従量単価がいくらに設定されているか、事前に見積もりを出してもらうよう依頼します。

入居前であれば、周辺の家賃相場とガス代のバランスを考慮した上で、その物件を契約するかどうかを客観的に判断できます。

オール電化も選択肢に入れる

ガス代そのものを発生させない手段として、オール電化が導入されているアパートを選択することも有効です。調理にはIHクッキングヒーターを使用し、給湯には電気温水器やエコキュートを用いるため、光熱費の支払いを電気代に一本化できます。

基本料金の二重払いがなくなることから、毎月の固定費の管理が簡素化され、結果として生活費全体の削減につながる場合があります。

まとめ

アパートでのガス代が高くなる背景には、賃貸住宅特有の選択の制限や自由料金制といった構造的な要因が存在します。毎月の負担を軽減するためには、お風呂やキッチンの使い方を見直すといった日々の節約行動が不可欠です。

また、現在の料金が地域の相場よりも割高な場合は、データを用意してお客さま自身で料金交渉を行う余地もあります。さらに、将来的な引っ越しを検討する際には、都市ガスやオール電化の物件を優先的に選択することで、入居後の固定費を長期的かつ安定的に抑えることが可能となります。

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