ガス代が高い・おかしいと感じる原因と対策【2024年以降の値上がり背景も解説】

更新日:2026年7月16日
ガス代が高いと感じる請求書のイメージ

2024年以降、ガス代の請求額を見て「以前より高くなった」「何かの間違いではないか」と驚いたことのある人は少なくないでしょう。ガス代の高騰には、世界情勢や為替の影響、政府の補助金終了といった社会的な背景が深く関わっています。本記事では、ガス代が高いと感じる具体的な理由を、2024年以降の背景を踏まえながら解説します。家計を守るための効果的な節約対策を分かりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること/解決できること

  • 戸建または分譲マンションに住むファミリー層の世帯主
  • 新居への入居や住み替えをきっかけに、都市ガス契約を検討している人
  • 光熱費の見直しや生活サービスの一括管理をしたい人
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目次

2024年以降ガス代が高い・おかしいと感じる理由とは?

2024年以降、多くの人がガス代の負担増を実感しています。これには、個人の使用量だけでは解決できない外部環境の変化が関係しています。

世界的なエネルギー価格の高騰

日本はガスの原料となる液化天然ガス(LNG)のほとんどを海外からの輸入に頼っています。近年のロシア・ウクライナ情勢の長期化などの地政学リスクにより、エネルギー供給の不安定化が続き、世界的に調達価格が高騰しました。

この原料費の上昇分は「原料費調整制度」を通じて毎月のガス料金に反映されるため、使用量が変わらなくても請求額が底上げされる状況が続いています。

円安の影響

ガス原料の輸入取引は一般的に米ドル建てで行われます。2024年にかけて進行した記録的な円安により、ドル建ての輸入価格が据え置きであっても、日本国内での円換算価格は大幅に上昇しました。

輸入コストの増大はガス会社の収益を圧迫し、それが最終的に消費者の支払う従量料金の単価アップにつながっています。

補助金の終了

政府が実施してきた「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による補助金が、2024年以降に段階的に縮小・終了したことで、その時期に「ガス代が高くなった、おかしい」と感じた人は多くいるでしょう。

しかし、これ以降も酷暑対策や物価高対策として2024年8月〜10月使用分、および2025年1月〜3月使用分(2024年度冬期追加分)など、補助金は期間を限定して再実施・延長が繰り返されています。最新の情報を確認し、補助金の有無を確認することが大切です。

ガス代の値上がりは今後も続く?

2024年以降の見通しとして、ガス代が劇的に下がる要因は少なく、高止まりやさらなる上昇が懸念されています。世界的な液化天然ガス(LNG)の需要過多や地政学的リスクが解消されない限り、原料費調整額による加算は続く可能性が高いでしょう。

また、為替相場の円安傾向が定着していることも、輸入コストの押し上げ要因となっています。家計を守るためには、一時的な価格変動に期待せず、長期的な視点での節約や対策が不可欠です。

家庭内の変化によりガス代が高くなる4つの原因

社会情勢だけでなく、生活環境の小さな変化がガス代の急増を招く場合があります。自分では気づきにくい家庭内の要因を整理し、原因を特定しましょう。

都市ガスからプロパンガスに変更した

引越しなどで都市ガスからプロパンガス(LPガス)の物件に変わった場合、料金は高くなる傾向にあります。プロパンガスは配送費用などのインフラコストが上乗せされるため、都市ガスの約1.8〜2倍程度の価格設定になることが一般的です。同じ使用量であっても、ガスの種類が変わるだけで請求額は大きく変動します。

季節的な要因でガスの使用量が増えた

冬場は水温が低いため、設定温度まで温める際により多くのガスエネルギーを必要とします。夏場と同じ時間シャワーを使っても、消費されるガス量は大幅に増加するため、冬の請求額が夏より高くなるのは自然なことです。

また、寒い時期は追い焚き回数が増えるなど、無意識のうちに使用頻度が高まっているケースも少なくありません。

家族の人数が増えた

家族の人数が増えると、入浴回数や調理量、洗い物の量が増加し、ガス使用量に直結します。また、子どもが成長して1人で入浴するようになったり、家族間で入浴時間がバラバラになったりすると、追い焚きやシャワーの使用量が増えて、ガス代が高くなります。

給湯器やガスコンロが経年劣化した

ガス機器の経年劣化も、ガス代が高くなる理由のひとつです。給湯器やガスコンロは長年使用すると、内部パーツの摩耗や汚れにより熱効率が低下します。特に、設置から10年程度が経過した給湯器は、以前と同じパフォーマンスを発揮するのにより多くのガスを消費するようになります。

【世帯人数別】ガス代の平均を比較

自宅のガス代が高いのか判断するには、世帯人数別の平均額との比較が有効です。総務省の2025年の「家計調査」によると、世帯人数別のガス代の平均額は以下の通りです。

・1人世帯:2,999円

・2人世帯:4,663円

・3人世帯:5,096円

・4人世帯:5,112円

・5人世帯:4,877円

・6人以上世帯:5,361円

ただし、これらは年間の平均値であり、水温の低下に加えて暖房器具を使用することも重なり、冬(1〜3月)のガス代は夏(7〜9月)の約2倍になることもあります。

※参考:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 年次 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

家庭でできるガス代の節約方法

ガス代の負担を軽減するには、日々の小さな習慣を見直すことが重要です。特に消費量の多い給湯や調理、暖房の使い方を工夫することで、無理なく支出を抑えられます。

追い焚きの回数を減らす

浴槽の湯温を維持するための追い焚きは、多くのガスを消費します。家族で間隔を空けずに入浴する、入浴時以外は風呂蓋を閉めて保温を徹底するといった対策が有効です。

追い焚き回数を一日1回減らすだけでも、年間で見れば大きな節約効果が期待できます。お湯が冷める前に全員が入浴し終える工夫を心がけてください。

お湯の温度を下げる

給湯の設定温度を見直すことも、ガス代の節約につながります。例えば、シャワーの設定温度を42度から40度に下げるだけでも、ガス使用量をかなり抑えられる可能性があります。特に毎日シャワーを使う家庭では、少しの温度調整でも積み重ねによって差が出やすいでしょう。

夏場など水温が高い時期は必要以上に温度を上げず、心地よく感じられる最低限の温度設定に調整してください。こまめな温度管理が、家計の負担軽減につながります。

調理に電化製品を活用する

電子レンジを活用すると、調理時のガス代を抑えることができます。野菜の下ゆでなどをガスコンロではなく電子レンジで行うことで、調理時間を短縮しつつガス代を節約できるでしょう。

また、電気ケトルでお湯を沸かしてから調理に使うなど、熱源を電気と分散させることも手段のひとつです。

暖房器具の使い方を見直す

ガスファンヒーターを使用する際は、設定温度を1度下げるだけでガス代を5〜10%削減できます。厚手のカーテンを使用したり、窓に断熱シートを貼ったりして、暖まった空気を逃がさない工夫も大切です。

また、サーキュレーターで室内の空気を循環させることで、足元の冷えを防ぎつつ効率的に部屋を暖められます。

給湯器を交換する

旧型の給湯器を使用している場合は、「エコジョーズ」などの高効率給湯器への交換が効果的です。排気熱を再利用して水を温める仕組みにより、熱効率が大幅に向上し、ガス使用量を約13%削減できます。

初期費用はかかりますが、ガス代が高い状態が続くなかでは、数年で差額を回収できる可能性が高い、非常に合理的な対策と言えます。

契約内容を見直す

ガス代の節約には、契約内容の見直しも有効です。現在契約しているガス会社の料金プランが、自身のライフスタイルに最適か確認しましょう。電気とガスのセット契約による割引や、特定のガス機器を使用している場合に適用されるお得なプランが用意されていることもあります。

ガス会社を変更する

2017年の小売全面自由化により、自由にガス会社を選べるようになっています。複数の会社から見積もりを取り、基本料金や従量単価を比較して乗り換えるだけで、月々の支払額を劇的に下げられる可能性があるため、積極的な検討をおすすめします。

ガス会社を選ぶ際のチェックポイント

新しいガス会社を選ぶ際は、以下の4つのポイントをチェックしましょう。

基本料金や従量料金(単価)

ガス料金は、おもに「基本料金」「従量料金(単価)」「原料費調整額」で構成されます。基本料金は使用量にかかわらず毎月発生する固定費であり、従量料金は使用したガス量に応じて加算される仕組みです。

また、原料費調整額とは、LNG(液化天然ガス)やLPガスなどの輸入価格の変動をガス料金に反映するための項目です。原料価格や為替相場の影響を受けるため、同じ使用量でも月によって請求額が変動することがあります。

そのため、ガス会社や料金プランを比較する際は、基本料金や単価だけでなく、原料費調整額を含めた実際の請求額ベースで確認することが大切です。

キャンペーンや割引

新規契約時のキャッシュバックや、最初の数か月間の基本料金無料といったキャンペーンの有無もチェックしましょう。しかし、一時的な特典だけでなく、電気とのセット契約による継続的な割引率など、長期的なメリットを重視する必要があります。

契約の縛り

契約期間の制限や、解約時に発生する違約金の有無を必ず確認しましょう。特に「○年縛り」などの条件がある場合、他社への再乗り換えがしにくくなるリスクがあります。

サポート体制

ガスは生活に欠かせないインフラであり、安全性が最優先されます。緊急時の対応窓口が24時間365日体制で整っているか、トラブル発生時に迅速な訪問が可能かといったサポート体制を確認しましょう。

まとめ

2024年以降のガス代高騰は、世界情勢や円安、補助金終了などがおもな要因です。これに使用量の増加や機器の劣化が重なると、請求額はさらに跳ね上がります。

まずは世帯平均と比較して原因を特定してください。対策として、日々の節約習慣に加え、高効率給湯器への交換やガス会社の乗り換えといった根本的な見直しが非常に有効です。今後も値上がりに備え、自身の環境に最適な対策を早期に実践し、家計の負担を軽減しましょう。

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