プロパンガスのガス代を節約するには?お風呂・キッチン・暖房別の対策を紹介
プロパンガスの料金が高く、毎月の支払いに頭を悩ませていませんか。プロパンガスは自由料金制であるため、適切な対策を講じることで効率的に支出を抑えられます。本記事では、お風呂やキッチン、暖房器具といった場所別の具体的な対策から、固定費を根本的に見直す方法まで詳しく解説します。
この記事でわかること/解決できること
- 戸建または分譲マンションに住むファミリー層の世帯主
- 新居への入居や住み替えをきっかけに、都市ガス契約を検討している人
- 光熱費の見直しや生活サービスの一括管理をしたい人
目次
プロパンガスと都市ガスの料金差が生まれる理由
プロパンガスと都市ガスで料金に差が生じる理由は、供給方法と料金制度の違いにあります。都市ガスは道路下の配管を通じて自動で供給されるのに対し、プロパンガスは事業者が各家庭にガスボンベを配送する自由料金制です。
配送にかかる人件費や車両維持費が基本料金や従量料金に乗せられるため、プロパンガスは都市ガスよりも料金が約1.8〜2倍高くなる傾向にあります。
プロパンガスの料金体系
プロパンガスの料金は、毎月一定額を支払う基本料金と、使用量に応じて支払う従量料金を合算して計算されます。
基本料金と従量料金の仕組み
基本料金と従量料金は、それぞれ異なる目的で設定されています。基本料金はガスの使用量にかかわらず毎月固定で発生する費用であり、ボンベの配送費や保安点検費用、メーターなどの設備管理費が含まれます。
従量料金は使用したガスの体積に応じて課金される費用であり、原料費や充填費用などが含まれます。プロパンガスは自由料金制であるため、これらの単価はガス事業者ごとに独自に設定されます。
二部料金制・三部料金制の違い
法改正(液石法施行規則の改正 )によりプロパンガスの現在の主な料金制度は基本料金、従量料金、設備料金からなる「三部料金制」です。これにより、以下の規則がガス事業者に適用されるようになりました。
- LPガス料金を請求するときは、基本料金、従量料金、設備料金の3つに分けて通知しなければならない
- 電気エアコンやインターホン、Wi-Fi機器など、LPガス消費と関係のない設備費用をLPガス料金として請求してはならない
- 賃貸住宅向けLPガス料金においては、ガス器具などの消費設備費用についてもLPガス料金として請求してはならない
また、新規契約ではガスの消費と関係のない設備費用をガス料金に上乗せすることが禁止されました。既存契約についても、設備費用を「設備料金」として別建てで明示することが求められます。契約する料金制度によって毎月の固定費や内訳が異なるため、検針票に記載された項目を確認する必要があります。
※参考:LPガス料金の表示・計上方法に関する新しいルールを施行しました
【ガスの種類別】お風呂のガス代平均額
お風呂にかかる毎月のガス代は、使用するガスの種類がプロパンガスか都市ガスかによって大きな差が生じます。
プロパンガスの場合
プロパンガスで1日1回お湯を張る場合、1か月の平均額は、1人暮らしで約7,410円です。2人世帯では1万200円、4人世帯で1万5,780円です。プロパンガスは熱量が都市ガスの約1.8~2倍と高いものの、基本の単価設定が高いため、浴槽に湯を張る回数やシャワーの時間が増えるほど負担は大きくなります。
なお、プロパンガスの基本料金は1,500円から2,000円程度、従量単価は500円から600円程度ですが、それぞれ地域差があります。
都市ガスの場合
都市ガスで1日1回お湯を張る場合、1か月の平均額は、1人暮らしで約3,990円です。2人世帯では5,490円、4人世帯で8,490円です。都市ガスは料金が抑えられているため、プロパンガスを使用する世帯と比較して、毎月約3,000円以上の負担の差が生じる傾向にあります。
【世帯人数別】ガス代平均額
世帯人数が増えるほど、ガス代の平均額は高くなります。総務省が発表した2025年の家計調査によると、1人暮らしの1か月あたりの平均ガス代は2,999円です。これが2人世帯になると4,663円、3人世帯では5,096円、4人世帯では5,112円に上昇します。
人数が増えるにつれて、お風呂に湯を張る回数やシャワーの使用時間、料理のためのガスコンロの使用量が増加することが主な要因です。
※参考:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 年次 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
【季節別】ガス代平均額
ガス代は季節によって大きく変動します。総務省が発表した2025~2026年の家計調査によると、1か月あたりの平均ガス代は、春(4~6月)が4,747円、夏(7~9月)が2,881円、秋(10~12月)は3,211円、冬(1~3月)は5,277円です。
春から秋にかけてのガス代は比較的低く抑えられますが、冬期になると大幅に上昇します。
冬期は外気温の低下に伴い、給湯や暖房器具の使用量が増加するため、1か月あたりの負担が他の季節よりも重くなる傾向にあります。
※参考:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2025年4~6月期 |政府統計の総合窓口
※参考:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2025年7~9月期 |政府統計の総合窓口
※参考:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2025年10~12月期 |政府統計の総合窓口
※参考:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2026年1~3月期 |政府統計の総合窓口
夏と冬でガス代に差が出る理由
夏と冬でガス代に大きな差が生じる主な理由は、供給される水の温度にあります。給湯器は設定温度まで水を温めて出湯するため、元々の水温が低い冬は、湯を沸かす際により多くのエネルギーを消費します。
さらに、冬期は湯船が冷めやすく追い焚きの回数が増えることや、ガスファンヒーターなどの暖房器具を使用することも使用量を押し上げる要因です。
お風呂で実践できるプロパンガス代の節約方法
家庭内で消費されるガスのうち、約3分の2がお風呂での給湯によるものです。日々の入浴習慣を少し見直すだけで、高いプロパンガス代を効果的に抑えられます。
家族で続けて入浴する
お風呂のガス代を抑えるためには、家族が間隔を空けずに続けて入浴することが効果的です。湯船の湯は時間が経つにつれて徐々に温度が低下します。家族が連続して入ることで湯が冷めるのを防げるため、ガス消費量の多い追い焚きや足し湯の回数を減らせます。間隔を空けない入浴は、手軽に実践できる効果的な対策です。
保温シートやフタを活用する
湯船に湯を張る際は、保温シートや浴槽のフタを確実に閉めることが大切です。これらを使用せずに湯船を放置すると、熱が空気中に逃げて湯温が急激に下がります。フタに加えて専用の断熱保温シートを湯面に浮かべることで保温効果がさらに高まり、追い焚きに必要なガス使用量を大幅に削減できます。
シャワーはこまめに止める
シャワーを使う際は、湯を流しっぱなしにせずこまめに止める意識が求められます。シャワーは1分間流すだけでも約12リットルの湯を消費するため、髪や体を洗っている間も出し続けると、大量のガスと水を浪費します。
こまめな開閉を習慣づけることで、無駄な給湯を減らし、ガス代の節約につなげられます。
節約シャワーヘッドを利用する
浴室のシャワーヘッドを節水効果のある製品に交換する方法も推奨されます。節水型のシャワーヘッドは、水が出る穴を小さくしたり穴の数を減らしたりすることで、水圧を保ったまま湯の量を抑える仕組みで、水の使用量を30~50%カットできます。
購入の手間や費用はかかりますが、一度交換すれば意識せずとも毎日のガス代と水道代を同時に削減可能です。
設定温度を下げる
給湯器の設定温度を適切に見直すことも、ガス代の節約に直結します。例えば、給湯温度を42度から41度へと1度下げるだけで、湯を沸かす際に消費されるエネルギーを抑えられます。
特に夏場など高めの温度が必要ない季節は、設定温度を低めに変更することで、無理なく毎月のガス料金を減らすことが可能です。
キッチンで実践できるプロパンガス代の節約方法
調理時におけるガスコンロの使い方や、洗い物の手順を工夫することもガス代の削減に直結します。
1つの鍋やフライパンで調理する
調理の際は、複数の調理器具を使わずに1つの鍋やフライパンでまとめて仕上げる工夫が有効です。パスタを茹でる湯で同時に野菜を温めたり、1つのフライパンで主菜と副菜を同時に炒めたりすることで、ガスコンロの使用回数を減らせます。使う器具が減れば洗う際の給湯量も抑えられるため、効率的な節約が可能です。
ガスコンロの使用時間を極力減らす
ガスコンロの点火時間を短縮するためには、事前の下ごしらえや調理器具の選択が重要です。根菜類などの火が通りにくい食材は、あらかじめ電子レンジで加熱しておくことで、コンロでの煮込み時間を大幅に短縮できます。熱伝導率の高い鍋を使用することや、火力を鍋底からはみ出さない中火に調節することも熱効率を高める対策です。
つけ置き洗いをする
食器を洗う際は、事前に水を張った桶につけ置きしておく方法が推奨されます。食器に付着した油汚れや米粒をあらかじめふやかしておくことで、洗う時間を短縮できます。給湯器から流す湯の量を減らせるため、ガス代だけでなく水道代の削減にもつながります。その際、設定温度を低めに保つとさらに効果的です。
ガスファンヒーター使用時のプロパンガス代の節約方法
冬期に使用量が増える暖房器具の使い方も、ガス代の増減に影響します。ガスファンヒーターは部屋を素早く暖める一方で、使い方によってはガス代が高くなるため、適切な運用の工夫が必要です。
設定温度を1度下げる
暖房使用時のガス代を抑えるには、設定温度を下げることが有効です。暖房温度を1度下げると、ガス代5〜10%程度削減できると言われています。
冬期の室内で設定温度を過度に高くすると、ガスファンヒーターは空間を暖め続けるために大量のガスを消費します。設定温度を低めに設定し、重ね着やひざ掛けを併用することで、室内の快適性を維持しながら無駄なエネルギー消費を減らせます。
タイマーを使う
ガスファンヒーターの消し忘れを防ぐためには、タイマー機能の活用が推奨されます。起床時や帰宅時に合わせて運転を開始するオンタイマーや、就寝時や外出時の切り忘れを防止するオフタイマーを設定することで、必要な時間だけ効率的に部屋を暖められます。無駄な稼働時間を削減することは、確実な節約につながります。
根本的にプロパンガスのガス代を見直す方法
日々の使い方を見直すだけでなく、供給環境そのものを変更することが効果的です。基本料金や従量料金の単価自体を下げることで、毎月のガス代を大幅に削減できる可能性が高まります。
プロパンガス会社を変更する
プロパンガス代を大幅に下げる方法として、ガス会社の切り替えが挙げられます。プロパンガスは自由料金制であるため、事業者によって料金設定に大きな開きがあります。現在の料金が地域の相場よりも高い場合は、複数の事業者から見積もりを取り、より安価な料金プランを提示する会社へ変更することが有効です。
ただし、賃貸住宅では大家や管理会社がガス会社を指定しているケースが多く、入居者自身の判断で契約先を変更できない場合があります。そのため、ガス会社の切り替えを検討する際は、事前に契約内容や管理会社への確認が必要です。
また、現在のガス会社との契約において、エアコンや給湯器などの設備費用を「無償貸与(貸付契約)」の形で結んでいる場合、契約期間内に解約すると残債(違約金・設備精算金)が一括請求されるケースがあります。
法改正により、2025年4月以降の新規契約では、こうした不透明な精算金の徴収や解約を不当に制限する高額な違約金の設定は原則として禁止されています。ただし、それ以前に締結された契約については、解約時の条件を事前に確認しておくことが大切です。
※参考:LPガスの契約を透明化!私たちにも影響する、法制度改正の中身とは?
料金プランを変更する
ガス会社を切り替えない場合でも、現在の会社に料金プランの変更を相談する方法があります。事業者によっては、ガスの使用量が多い世帯向けのプランや、特定のガス機器を使用することで適用される割引プランを用意している場合があります。
契約内容を一度確認し、より適したプランがないか問い合わせることが推奨されます。
まとめ
プロパンガスは自由料金制が採用されているため、都市ガスに比べて基本料金や従量料金が約1.8〜2倍高く設定される傾向にあります。
世帯人数や水温が下がる冬期などの季節によってもガス代は変動しますが、日々の入浴方法や調理手順、暖房器具の使い方を意識することで支出を抑えられます。
さらに根本的な負担を軽減するには、ガス会社の切り替えや契約プランの変更といった供給環境の見直しを視野に入れることが効果的です。まずは現在の検針票を確認し、できる対策から始めることを推奨します。
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